予想外割

実は安くないとか色々言われている、ソフトバンクモバイル予想外割こんな記事まで出ていますが、どう転んでもソフトバンク損をしないように感じました。言い換えれば、よく考えていると思います。

一部では料金プランがどうの縛りがどうのと言われてますが、仮に解約時に4万円多く払ったところで、月に2万円も3万円も会話とメールで使う人なら、元が取れるはず。つまり無料で通話とメールをされると、ソフトバンクは儲からないはず。

それなのに何故、通話料0円というプランを作ったのか、それだけ少し考えてみよう。

現在のソフトバンクは携帯キャリア3社でのシェア16%*1。仮にソフトバンク内の通話が、他のキャリアへの通話の2倍あったとしても、他のキャリアに掛ける割合は70%以上*2。これに固定電話やPHSも含めると80%以上(多分90%以上)が他キャリアへの通話と想像できます。
で、料金を見ると他キャリアへの通話料は、通常プランより高い。つまり、10%程度のトラフィックを無料にする分は、きちんと取り返せるようなプランになっているはずです。

しかし、この戦略をシェア50%超のドコモがやると、トラフィックが破綻するか、他に大きな収入を探す必要があります。シェア30%のauならば、もしかしたら追従できるかもしれませんが、下手をすると通話収入は大いに落ちるでしょう。 

つまり、同キャリア内通話0円というのは、それがアドバルーンであっても「弱小キャリアにしか出来ない戦術=ソフトバンクにしか出来ない戦術」と考えられます。 しかし、インパクトだけは非常に強いので、マスコミの対応もあいまって「新生ソフトバンクモバイル」を印象づける効果は非常に大きいので、それだけで成功と思います。しかも、ネット上の暇な人はプランの粗探しをして、釣られてくれるというオマケ付き。ついでにこんな事を書いている自分も、釣られたクチ。

しかし、間違ってMNPを利用して他キャリアから移って内部のトラフィックが増えたら?それはそれで、シェア縮小に苦しむソフトバンクには朗報です。
 
そんなこんなで、どう転んでもソフトバンクは痛くないし、明らかに他が追随出来ない事をやっている。 よく考えているなぁ、と皮肉でも何でもなく思います。


最後に、903iの情報で検索してくれた、auの人、何も情報が無くてすまん。

*1:impressほか記事より

*2:他キャリアのシェアが100-16=84%なので、\frac{84}{16\times2+84}=0.72