スカイ・クロラ(2)

http://d.hatena.ne.jp/techtates/20080402   続き。
半年以上前に読んだ記憶が頼りなので、嘘も混ざっているかもしれない、と言うか確実に混ざってるけれど、現代の人が第2次世界大戦の記録や写真を元に、当時を推測するのに似たようなものと考えて気にしない事とする。

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登場人物がどうとか、キルドレがどうしたとかは置いて、メカを中心とした世界観。
戦争(戦略レベル)の全体像は判らないが、戦闘は企業がその代理人として行なっている世界。

何らかの理由で、単座戦闘機のエンジンに取り付けられる過給機は開発出来ず、ジェットエンジンも実用化されていないため、必然的に戦闘機は低高度での格闘戦が主となっている。むろんミサイルなんて無粋なものはその片鱗すらない。

主人公の乗る機体は、レシプロエンジン、プッシャ式であることは述べられているが、機体についての細かな設定は無い(と思う)。ただしエンジンについては型式・可変吸気システムの存在が明らかになっている。

対立陣営(企業)の機体はガルウィング(逆ガルかな?)が特徴の推進式の機体。後にプッシャ式の機体も登場したような覚えがある。 双発戦闘機も登場したが、それは味方だったか敵だったか。

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このように俯瞰して考えると、特に材料工学全般が発達していないのではなく、耐熱合金関係だけが遅れて(WWII後期レベルの機体構造が実現できているから、軽合金はあるのだろう)いるのだろう。
電気・電子関係については、無線はあるし、地上のレーダーサイトもあるが、機載のレーダーや方位探知機についての描写はあったっけ? ジャイロ付きの照準機は? と、あまり描写が無かったような感じ。

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と考えると、やっぱり高速性と一撃離脱を目論んで開発された震電を、散香のモチーフとしたのは、果てしなくミスキャストに思えるが、「まぁカッコイイしハッタリが効くからいいんじゃないの」というのも真理かなと。