光造形のお値段

ニッパーズの一部でちょっと盛り上がっていた、デジタル造形のお話し。
県の公的機関にある光造形機で出力した場合のお値段等を聞いてきました。
光造形の基本についてはこちら >> http://www.thagiwara.jp/

光造型機の1時間あたりの賃料、材料コストなどは一覧表があるのですが、この値段でどこまでのものが作れるのか、と言う話です。

で、光造型機は基本的に透明な樹脂を紫外線ビームで硬化させて積層してゆくために、厚みが増えるとマシンタイムが増えます。 また、紫外線ビームを照射する面積が増えると、1層あたりを作るのに必要な時間が増え、同じ時間でも出来る厚みが変わります。

携帯電話サイズの箱だと、1時間で4〜mm(ビームを当てる面積による)の厚みが出来ます。。 写真のサイズだと3時間くらいで出来るため、マシンタイム3時間+材料+サポート材で、8000円くらいかな?との事でした。

材料もアクリル系の固い(変形をしない)樹脂と、ポリウレタン系の少し変形をする樹脂(はめ込みの爪などで弾性が必要な場合に使用)があり、後者の方が高いとのこと。

データはSTLでの入稿が基本で、IGES等でもOKです。

あと、余程のことがない限りどのような事情でも受け付けてくれそう(面と向かってホビー用途では?とは聞いていませんが)でした。

無いよりあった方が良い

世の中、無くてもいいけれど、やはりあったほうが良いものという物もありまして、艦船模型における手すりもそのひとつ。
普通はそこで、エッチングパーツの出番となるのですが、別売りのエッチングパーツは結構高価いうえに、付けたところで「ああ、付けましたね」くらいにしか見てもらえないのもなんだか悔しい。

ということで、真鍮線やテグス、伸ばしランナーで何とか作れないものかと、まずは直線部分でテスト。

作り方は、縦の線の位置をけがいて、その上から0.3mmのドリルで軽くさらいくぼみを作って接着面積を稼ぐようにしてから、ゼリー状瞬間接着剤で0.3mmの真鍮線を植え込み。

真鍮線は予め短くしてしまうと倒れの修正が難しいので、この時点では50mm程度の長さにしています。その後、低粘度の瞬間接着剤で補強して固まったところで1.5mmの長さにカット。これで縦の線は完成。

横の線は伸ばしランナーで、これまた瞬間接着剤を駆使して接着。

写真で見ると雑だなー、肉眼で見ると結構いい感じなのですが。

年末年始モデリング

さて、松の内も終わり、明日から通常営業です。

年末年始は、改めて艦船模型にチャレンジしてみました。
キットは押入れに仕舞っておいた、アオシマ新キットの陸奥
資料は、タミヤの「軍艦雑記帳」と、雑誌等の作例になったハセガワ1/350長門やフジミ1/700長門/陸奥の製作記のみ。
運がよいことに、「軍艦雑記帳」には陸奥/長門型の資料が他の艦船に比べて多く掲載されており、艦船を知らない人が作るには十分な資料です。

そして、キットを箱から取り出すと、見事に船体が反り&甲板中央の凹みがあったので、熱湯をかけて修正するところからスタート。
修正をかけている間に仮組みをして、手をかけるところをプランニング。

・本来箱組の部分の抜き勾配、ヒケ部分をサンディング
・上部構造物側面の窓・扉が全くモールドされていないので追加
・後楼の省略部分を制作
・キットは長門がベース(というか、成形品はほぼ長門?)なので、分かりやすい部分のみ陸奥に改造

と、これだけをちまちまとやっていましたが、結構な手間ですね。


そしてもう一つ、ちょっと前から手を付けていたタミヤ/CMKのIV号突撃砲(最後期)。
キットはタミヤのIV突(中期?)+後期コンバート用パーツをセットにしたもので、一時よく投げ売られていたもの。

こんなのを作っていると某所で発言したら、UKさんに資料を貸していただけたので、それにしたがって改造中。

今のところ、車体上面のピルツ追加と機関銃のリモコン化、エンジンハッチ周りの改造まで完了。ドライバーズハッチの形状変更はこれからです。

と、二つとも暖房のきいた部屋でぬくぬくとしながら作っていた、年末年始でした。

ハセガワ 1/32 F-16C ファイティングファルコン“122FW スペシャルマーキング”(完成)


初めて作った1/32航空機キットです。去年の夏頃、このデカールでキットが発売された時には「今更ハセガワのキットなんて誰が作るんじゃい」とも言われていたようですが、作ってしまいました。
ブロック50とはいえタミヤの出来の良いキットがあるのにね。

実機はインディアナ州軍 122FighterWing所属。WWII中の欧州戦線、第358Fighter Groupの伝統を受け継ぐ部隊です。2008年、358FGの部隊勲章が制式に同航空団隊旗に加えられることになり、それを記念した特別塗装機が公開されました。358FG所属のP-47Dサンダーボルト「オレンジテイル」のカラーリングをモチーフとした派手な塗装が施されています。


機体はブロック25なので、エンジンはP&W F100-PW-200。キットにはもう少し出来の良いF110エンジンのパーツと、割と絶望的な出来のF100エンジンのパーツが付属しています。F100エンジンのパーツは多少いじってもあまり効果が無さそうだったので、スジ彫りと表面処理だけ行なって、塗装で影やテクスチャを付けてます。
エアブレーキの内側ものっぺらぼうだったので、ディテールを追加した上に開状態に。


キャノピーは接着せずに取り外し可能にしています。元キットは古くても、大した摺り合わせも無くクリアパーツが合うのは流石ハセガワ(クリアパーツの修正は大変なのでね)。
キットにはメタル製のイジェクションシートが付いていたけれども、イマイチな上にちゃんと組むのは面倒(メタルの摺り合わせは面倒)だったので、レジェンドモデルのレジンパーツを組み込み。後で考えたら座席がメタル製なのは機種の錘も兼ねていたらしく、重量バランスがだいぶ後寄りになってしまいました。
機体は基本的に凸彫りまたは、運河彫りの凹彫りなので、一通り彫ったり埋めたりしています。
空中給油口はハセガワのチタンフィニッシュシートを貼り込み。塗装とは違ったテクスチャの無さが良いです。

バルカン付近のパネルは接着せずに取り外し可能にしていますが、バルカン砲身付近のパネルは合いがイマイチ悪いので接着・整形しておいたほうが良いかもしれません(実機も全体を外すことは稀なので)。
メインキャノピーはスモーク+クリアイエロー+クリアーレッドを薄く吹いてコーティングを再現。


放電索はφ0.3真鍮線とφ0.8真鍮パイプの組み合わせ。実機も先端が金色なので、少し塗り残しています。
ディグロウオレンジは、先日書いたようにガイアノーツの蛍光オレンジと#59オレンジの混色。
インベイジョンストライプは今回塗装で再現。

まぁなんというか、非常に疲れるキットでした。

高松ニッパーズ展示会

先週の話。
今回のテーマは「カラフルな模型」。解説不要でカラフルであれば何でもあり。
最近、レースカーばかり作っているのでわりと願ったり叶ったりのテーマでした。
それも無事終わり、今年のまとめ。

全体ではおおよそ100点程度が新作、うち約35点は「ちっちゃいものたくさん」を並べたいという提案により、アリイ1/32 スバル360を皆で手分けしてカラフルに作ろう、数を揃えたいから皆ストレート組みで…と言ったはずが、タイプ違いあり、プロポーション改修ありとネタに走る走る。

そして個人的な一年のまとめ。今年完成したのは以下の5点。1点以外はテーマ作だったので、非常に効率的(え?)

静岡以降に完成したのはF-16だけ、とは言っても車のキット3個分くらいは手間が掛かっています。

ハセガワ  1/32 F-16C ファイティングファルコン“122FW スペシャルマーキング”(2)


前回の写真との間違い探しーって、オレンジを塗ったのはすぐわかりますね。

このオレンジ、塗装指示では[59]80%+[3]20%と、かなり落ち着いた色の指定でしたが、印象優先でディグロウオレンジにしたかったので、別レシピにします。

丁度良く、この夏にガイアノーツの蛍光色シリーズが大幅に増強されて、蛍光オレンジも発売になっていたので、蛍光オレンジ2:[59]1の混色としました。
蛍光オレンジ100%では鮮やか過ぎたのが、調度良いディグロウオレンジになりました。それでもまだ、目に痛い色ですが。

ちなみのこの蛍光オレンジ、クレオスの蛍光色の上澄みだけを取り出したようなクリアー塗料なので、下地の色を工夫すると面白い効果が得られそうです。